2017年12月13日放送のあさイチ特集は「骨 驚きのパワーとケア術」。
「骨粗しょう症」の予備軍が40代の30人に1人といわれる現代。その原因と予防法や、糖尿病や肥満にも大きく関わる「骨ホルモン」についてなど、骨ケアの最新情報が紹介されました。
骨が丈夫だとお肌にもダイエットにもいい?早めの骨ケアで健康と美を手に入れる新しい情報満載の骨特集のまとめです。
2019年1月30日放送「40代からの老化予防」でも、40歳以上の骨について取り上げられています。
あさイチ|40代からの老化予防まとめ|見た目の若さを保ち体の老化を防ぐ方法
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目次
20代で骨粗しょう症!その原因は?
番組で取材したのは、20代で骨粗しょう症になった美穂さん(36歳)。
20代のときに6冊の本を持ち上げただけで背骨を骨折し半年間寝たきりとなってしまったそうですが、その原因はなんと「骨粗しょう症」。
骨粗しょう症の原因には、遺伝やダイエット、運動不足など複数あるといわれていますが、その中で最近特に注目が集まっているのが、ビタミンD不足です。
美穂さんは、このビタミンDが大幅に不足していることにより骨粗しょう症を発症してしまったといいます。
骨粗しょう症のこわいところは、最終的に骨折を起こすまで自覚症状がないということ。
若いから大丈夫だと思っている方は、将来的にそうならないため早めの骨ケアが必要です。
女性の骨 リスクになるのは?
- 更年期
- 遺伝
- やせ型
- 運動不足
- ダイエット
- ビタミンD不足
他にも、アルコールの過剰摂取、喫煙、生活習慣病など
ビタミンD不足の原因のひとつに考えられるのが、現代人が紫外線に当たらなくなったことだといいます。
ビタミンDは皮膚にある脂質の一種が紫外線に当たることで作り出されるため、極端に紫外線を避ける生活を続けると、ビタミンD不足に陥る可能性があるそうなんです。
では、そもそもビタミンDとはどういう働きをするものなのでしょうか。
ビタミンDの働き
ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けるとともに、骨に吸着する働きもあります。
つまりビタミンDがないと、カルシウムをどんなに摂取しても骨になることはできないといいます。
そんな大切な働きをするビタミンDですが、女性の血中のビタミンD量を測定してみると、すべての年代で8割以上の女性がビタミンD不足であることがわかりました。
若い方で不足しているのは食生活や外に出る習慣などが影響しているといいます。
専門家も驚いたビタミンDと骨折との深い関係
近畿大学医学部の伊木さんによると、全国1200人の女性の「ビタミンDと骨密度の関係」を15年間調査した結果、ビタミンDの濃度と骨折には予想以上の深い関係があることがわかったそうなんです。
ビタミンDの濃度によって全体を4つのグループに分けたところ、ビタミンDが少ないほど骨折した人の割合が増加するという結果に。
さらに、最もビタミンDが低いグループと最も高いグループの骨折率の差はなんと6倍にもなったのです。
今までいわれてきた「ビタミンDも大切」ではなく、「ビタミンDが大切」と言う伊木さん。
骨折しないためにも日頃からビタミンD摂取を心掛ける必要があるということがわかりました。
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ビタミンD不足にならないための方法
新発見!骨のための日光浴時間
ビタミンDを生成するためには、どのくらい日に当たる必要があるのでしょうか?
昨年全国10か所の地点で、オゾンホールの研究者による「必要なビタミンDを生成するための日光浴の時間」が発表されました。
それによると、8月上旬の正午ころ、北海道や関東では5分、沖縄では4分間日に当たるだけで十分なビタミンDが作られます。
一方、12月中旬になると、沖縄では30分、関東では65分、北海道ではなんと300分も日に当たらなければ必要量が作り出せないとのこと。
冬は特に積極的に日光浴する必要がありそうですね。
紫外線が人体に与える危険性はないの?
このように、ビタミンDを生成するのに日光浴が大切ということがわかりましたが、紫外線が人体に与える危険性も気になるところですよね。
この発表には、紫外線は皮膚がんのリスクが上がるという批判の声も実際あったそうですが、各地の季節ごとの紫外線を解析し、大きな発見にたどり着いたそうなんです。
それは、ビタミンDに必要な日光浴は有害となる時間の3分の1とのこと。
国立環境研究所のホームページでは、いつどのくらい日光に当たれば良いか公開されています。
国立環境研究所 地球環境研究センターのホームページ
http://db.cger.nies.go.jp/dataset/uv_vitaminD/ja/index.html
家の中で日光浴はできないの?
外で日に当たる時間が取れないので、家の中で窓から入る日に当たるのではダメなのか?という質問の答えは、NGでした。
UVカットガラスではなく普通の窓ガラスでもほとんど紫外線は通さないとのこと。
顔と手が出ていれば長袖でも大丈夫なので、外で日に当たる必要があるようです。
日光浴というと、公園のベンチに座ってのんびり日に当たるイメージですが、歩いてお買い物や通勤するときでも日に当たることはできますので、積極的に外に出るようにしたいですね。
それでも地域によっては、冬場は積極的に紫外線を浴びても必要なビタミンDを作り出すことは難しい方も多いと思います。
番組では、そんな方のために食事やサプリメントで積極的にビタミンDを補給する方法が紹介されました。
食事でビタミンDを摂るには
ビタミンDのための1日の摂取量は下記のとおりです。
- さけ 2分の1切れ(50g)
- いわし 1尾(50g)
- さんま 1尾(100g)
- きくらげ(乾)(20g)
食事でビタミンDを摂るには魚が主に多く含まれ、お肉でビタミンDを摂ることはほとんどできないといいます。(バランス良く食べるという観点ではお肉も必要です)
また、天日干しをしたきのこ類もビタミンDが豊富です。(生のきのこ類はビタミンDはほとんど含まれない)
あさイチ|骨粗しょう症予防には「サバ缶+○○」でカルシウム吸収率アップ!
サプリメントでビタミンDを補う
海外では国策でサプリメントや赤ちゃんのミルクでビタミンDを摂取するようにしている国もあるそうですが、日本でもビタミンDのサプリメントが販売されていますので有効です。
意識していないとなかなか取れない栄養素なので、食事からあまり摂れない方はサプリメントを摂る方法もあります。
その場合、骨折リスク予防のためのビタミンD(1日推奨量)は、600~800IUということです。
20代で骨粗しょう症になった美穂さんの対策
先ほどの美穂さんは20代で骨粗しょう症を発症しましたが、結婚前に純白のウエディングドレスが似合うように徹底した日焼け対策を行っていたようです。
色白のお肌に純白のドレスがよくお似合いでしたが、美穂さんは結婚式が終わっても日焼け対策をし、紫外線を浴びない生活を3年続けたんだとか。
日焼け対策は習慣になっていて、外に出るときは日焼け止めを塗り日傘をさすのが定番化していたといいますが、そのような女性が意外に多いですよね?
私も外に出るときは必ず日焼け止めを塗るので、それがビタミンDの生成を妨げていたというのは驚きでした。
美穂さんは骨粗しょう症発症後、ビタミンDを補う薬を飲み、日焼け止めは塗らないようにしたそうですが、骨密度は標準ラインまで回復したそうです。
最新研究でわかってきた驚きの骨パワー
骨は健康や美容に深く関係していた
北海道大学大学院の佐藤さんによると、「骨」はいろいろな臓器を制御して私達の健康を守っている“中心人物”だといいます。
最新の研究で、骨からさまざまな物質が分泌され、ほかの臓器に働きかけていることが分かってきました。
骨はただの体をつくる骨組みではなく、もっと深い役割をもっているとのこと。
たとえば、骨の90%以上を占める「骨細胞」は全身の老化に関係していたり、骨から出るホルモン「オステオカルシン」は脂肪を減らしたり、糖尿病のリスクを下げるということが分かってきました。
骨ホルモン 必要な骨ケアは?
全身の健康や美と大きく関わっている骨の恩恵を受けるためには、骨のケアが欠かせません。
たとえば、骨から出るホルモン「オステオカルシン」は、骨を作る細胞からたくさん作られるたんぱくでホルモンとして作用するといわれています。
オステオカルシンはまだ実験レベルですが、すい臓のインスリンの作用を高めたり、筋肉を丈夫にしてくれたり、脂肪肝を抑制する効果、肥満防止効果など、次々と報告されているんだとか。
オステオカルシンは増やすには?
現状は取り入れることによって増やすというよりも、骨を作る細胞から作られるので、骨を作るように促していくということが大切だといいます。
そこで大事なのが、「ビタミンD」と「運動」。
ビタミンDは先ほど紹介したように、日光浴と食事やサプリメントで補う方法があります。
運動は、骨に刺激を与えることが重要で、階段の上り下り、かかとの上げ下ろしなどが有効です。
ビタミンDをしっかり補給し、骨に重力がかかる運動を行うことでオステオカルシンがしっかり分泌されるようになるそうです。
ガッテン!でも紹介「骨ホルモン」
「骨ホルモン」については、2017年2月15日放送のガッテンでも紹介され話題になりました。
番組では「骨ホルモンと血糖値の密接な関係」と、骨を効率よく刺激して骨ホルモンを放出させる「かかと落とし」について紹介しています。
親知らずが前歯に!?最新治療「歯の銀行」
東京都内の歯科医院で新しい治療技術に取り組んでいる事例が紹介されました。
骨と同じくカルシウムを主成分とする歯。親知らずや矯正で抜いた歯を冷凍保存して、ほかの歯で治療が必要になったときに移植するという方法です。
冷凍保存された歯は、たとえば親知らずを前歯になど、どの場所にでも成形して入れることができるそうです。
広島大学のベンチャー企業が運営する「歯の銀行」に、提携する全国の歯科医から抜いた歯が送られ、特殊な冷凍技術によって歯が保存されているといいます。
歯を失った場合、「インプラント」「ブリッジ」「入れ歯」が主な治療方法となりますが、今回紹介されたのは「自家歯牙移植」という方法。
ものを噛んだときの衝撃を和らげるクッションの役目をする「歯根膜」を生きたまま保存できるため、将来移植したあともかみ心地を取り戻せるんだとか。
ただし虫歯や歯槽膿漏の歯は保存できず、保険が適用されていないため費用は自己負担となるようです。
保存にかかる値段は抜歯や輸送も含めて20年間で16万円ほど。治療も含めると大体20万から30万円ぐらいとのこと。
成功率は80~90%で、10~20%は自分の歯でも攻撃してしまい定着しない場合があるようです。
「歯の銀行」と提携している歯科医院、料金などについては下記のホームページに載っています。
http://www.teethbank.jp/index.html
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まとめ
骨は外から見えないので普段気にすることはあまりなかったのですが、全身に影響するというのは驚きでしたね。
普段日焼け対策をばっちりしていた私は素肌で日光に当たるのがこわい…と思ってしまいますが、いつもより少しだけ多めに日光に当たって、ビタミンDが豊富な食べ物を摂って、今からできる骨ケアを実践していきたいと思います!
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