1月17日放送のNHKガッテンは「血管ボロボロ&認知症からカラダを守れ!」をテーマに、今注目されている「ビタミンM(葉酸)」に秘められたパワーの最新情報が紹介されました。
このビタミンを摂取することで、脳卒中や認知症など様々な病気のリスクを下げることを示す研究結果が出ているそうなんです!
番組では、その驚くべき効果と豊富に含まれる食品や摂り方を紹介。脳と体を若々しく保ちたい方必見です
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目次
大注目の栄養素ビタミンM「葉酸」とは?
今回番組で取り上げられた「ビタミンM」。
なんだか聞き慣れない栄養素ですが、実はこれ「葉酸」のことだったのです。
妊婦さんにはお馴染みの栄養素ですよね。
葉酸は太陽の恵みを受けた植物が光合成によってつくり出される栄養素ですが、その大きな働きの一つが生き物を成長させる細胞分裂です。
細胞の中にある生命の設計図DNA。葉酸はこのDNAをつくる時に欠かせない栄養素のため、赤ちゃんの成長を支えるといわれています。
そのため、2000年頃からは母子手帳でも葉酸の摂取が勧められるようになったんだとか。
このように妊婦さんには必須の栄養素というイメージがありますが、最新の研究で認知症予防や動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞の予防にも役立つことがわかってきたのです。
そのため、ビタミンM「葉酸」は妊婦さんはもちろん若い方や高齢者の方も積極的に摂る必要性があると紹介されました。
葉酸の働きと効果
葉酸の働き
葉酸の働きは大きく分けて2つあります。
1つ目は、生き物を成長させる細胞分裂を手伝います。葉酸のこの働きは昔から知られていました。
もうひとつ重要な2つ目として、活性酸素を出す悪者「ホモシステイン」を減らす役割を果たしてくれます。
体に悪い影響を与える「ホモシステイン」の悪者ぶり
私たちの体は、肉や魚などのたんぱく質を摂ると体内でアミノ酸が生まれます。
アミノ酸は本来は肝臓の中で普通に働いていますが、体内で働いているうちに化学変化を起こして「ホモシステイン」に変わってしまうことがあります。
ひとたびホモシステインになってしまうと、脳や血管、骨などに悪い影響を与えてしまうんだとか!こわいですね・・・
脳に与える影響
ホモシステインが脳に活性酸素を出すと脳の細胞が死んでしまい、こうして起こるのが脳の萎縮。アルツハイマーの原因のひとつと考えられています。
血管に与える影響
ホモシステインが血管に活性酸素を出すと血管が傷つき、血管の壁にかさぶたができ、それが原因で動脈硬化、脳卒中、心筋梗塞が引き起こされます。
骨に与える影響
ホモシステインが骨に活性酸素を出すと骨の細胞が死んでしまい、その結果すかすかの骨になり骨粗しょう症の原因のひとつと考えられています。
葉酸は「ホモシステイン」にアタック!
このように脳や血管、骨に悪影響を与えるホモシステインには、ビタミンCやポリフェノールといった抗酸化作用のあるものでも太刀打ちできないんだとか。
そこで葉酸の出番です!
葉酸を摂取すると、ホモシステインが減るため体への悪影響が減るとのこと。
葉酸によって、認知症、動脈硬化、骨粗しょう症などの予防にもなるということなので、妊婦さんに限らず誰でも必要な栄養素だということがわかります。
次に、葉酸が多く含まれる食品と推奨摂取量について紹介されました。
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ビタミンM(葉酸)が多く含まれる食品
- ほうれん草
- 豆苗
- 水菜
- アスパラガス
- サニーレタス
- 菜の花
- 枝豆
- オクラ
- ブロッコリー
- 小松菜
- ニラ
- 春菊
- レバー
- 納豆
- 豆腐
- 卵
- のり
- お茶
- いちご
- きなこ
葉酸の推奨摂取量
葉酸が多く含まれる食品がわかりましたが、実際どれぐらいの量を食べればよいのでしょうか。
日本で定めている葉酸の推奨値は、1日に240μg(マイクログラム)。ちなみに妊婦さんは倍の量の480μgです。
葉酸240μg分の食品は写真のとおり。このぐらいであれば簡単に摂れそうですよね。
日本人の平均摂取量は277μgなので軽くクリアしているように見えますが、世界では葉酸推奨値が400μgと決められており、世界81カ国では穀類にも葉酸が含まれるよう法律で決められているようです。
日本は例外的に240μgということですが、なぜ世界より少ない推奨値かというと、葉酸が欠乏すると貧血になるといわれていますが240μg摂ると貧血が起きないということで、今日までその数値できているとのこと。
なんだか世界から取り残されているような気になってしまいますね・・・
しかし、日本でも街ぐるみで葉酸摂取に取り組んでいる所があるということで番組で取り上げられたのが埼玉県坂戸市。
葉酸を少しでも多く食べましょうと11年前から開始し1700人が参加。推奨量を1日400μgと決め、健康長寿の一環として取り組んでいるそうなんです!
埼玉県坂戸市の葉酸プロジェクト
坂戸市内の和菓子屋さんには、生地に葉酸たっぷりのほうれん草を入れた「葉酸どら焼き」があったり、パン屋さんでは「葉酸ブレッド」、カフェでは「葉酸スムージー」など街ぐるみで取り組んでいる様子がうかがえます。
高齢者の皆さんも推奨量をはるかに越える葉酸を摂取し、平均でホモシステインが13%も減少したといいます。
葉酸はこのくらい摂ろう!
日本人の平均摂取量は277μgですが、坂戸市で推奨する400μgを摂る場合は、これまでどおりの食生活におよそ120μg足せばOK。
120μgに相当する量は、生のほうれん草だとおよそ60g、豆苗はおよそ80g、納豆は2パック、焼きのりは2枚。
煎茶は湯飲み1杯100gに16μgも含まれています。ただし、葉酸は光で分解されてしまうためペットボトルではなくいれたてのお茶がおすすめだそうです。
葉酸を効率よく摂るための裏技
葉酸は水に溶けやすい栄養素のため、ゆでるよりも蒸したり焼いたりするほうが栄養分が逃げません。
葉酸豊富なブロッコリーはゆでると葉酸が45%と半分以下になりますが、蒸すと葉酸が90%残るというデータがあるそうです。
ほうれん草はゆでると葉酸が80%に減りますが、炒めると98%残ります。
葉酸は摂りすぎても大丈夫?
どんなに栄養があるものでも摂りすぎは良くないといわれますが、葉酸に関しては食べ物から摂取する場合の上限はないとのこと。
ただしサプリメントなどから摂取する場合は、その商品によって1日○粒と目安が書いてありますので、利用する場合は説明をよく読み正しく使うようにしてください。
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さいごに
葉酸はお母さんと赤ちゃんの健康に必要な栄養素というイメージでしたが、高齢者をはじめすべての人に必要だったということに驚きでした!
さまざまな病気のリスクを下げるためにも家族で積極的に摂取していきたいですね
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