9月3日は「睡眠の日」ということにちなんで、9月4日のあさイチでは「睡眠負債」について特集されました。
残暑厳しい今の時期、毎日の睡眠不足が少しずつ借金のように積み重なっていくと「睡眠負債」というこわい状態になってしまうそうなんです!
最近の研究では、この睡眠負債によって「がん」や「認知症」などの深刻な病気につながる危険性もあるとのこと。
この睡眠負債はどうやったら返済できるのか、自分はどのくらい睡眠負債の危険性があるかチェックできる方法もまとめましたのでご紹介します。
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目次
「睡眠負債」が溜まると・・・
最近の研究では睡眠負債が貯まると、がん細胞の増殖を加速させたり、認知症の原因物質が脳に蓄積しやすくなるなど、単なる休息と考えられてきた睡眠が、それ以外にも病気のリスクがあると考えられるようになってきたといいます。
ちょっとくらい睡眠不足が続いても元気だから大丈夫と思いがちですが、病気の進行が早くなる可能性があるとは…ちょっとこわい感じがしますね。
でもこの睡眠負債、ちょっとした工夫で返済することができるそうなんです。
これから紹介する方法を試すと、家事の効率が上がったり時間に余裕できたりといいことづくめ!
あさイチでは睡眠の質が重要だとこれまで紹介してきましたが、睡眠時間もすごく大事とのこと。ないがしろにしていた時間を足してあげることで今までよりも睡眠の質が上がってくるといいます。
「そんなことわかっているけど時間の確保が難しい…」と思っている方も必見です。
「睡眠負債」は身体に深刻な状態を起こす危険が
まだ大丈夫だと思っていても睡眠不足は積み重なっていきます。
まだいけると繰り返していくと、本人は慣れてしまい気づいていない状態に…。
これが積もり積もった状態、身体に深刻な問題を起こす状態を「睡眠負債」といいます。
出典:あさイチHP「どうすれば返済? コワ~イ睡眠負債」
睡眠時間と脳の働きを6時間睡眠(日本人の4割は6時間睡眠)のグループと徹夜のグループに分けて調べたところ、徹夜のグループの人は反応速度・注意力が3日目には底をつくような結果となりました。
6時間睡眠の人は反応速度・注意力がどんどん下がっていき、2週間たったころには徹夜を2日程度したレベルと同じレベルにまで注意力が下がりました。
さらにこわいのが、徹夜を2日したら眠いと感じますが、6時間睡眠を2週間続けても眠気はなし。身体が慣れてしまい、いつの間にか注意力・反応速度がかなり落ち込む状態になり、病気になるリスクも高まってしまうのです。
日本人の死因1位「がん」
睡眠不足がどう影響するかマウスで調べた実験では、睡眠負債に陥ったマウスは通常のマウスに比べてがんが巨大化し、がんが2倍以上の重さになったそうです。
睡眠をしっかりとっていれば身体の中にがん細胞ができても免疫細胞が働きますが、睡眠負債になると免疫細胞の働きが低下。がん細胞の増殖を抑えられなくなることがわかってきたといいます。
さらに、日本の大規模調査でも明らかになったのが睡眠負債とがんの関係。そのひとつが「乳がん」。宮城県の2万4000人を9年間追跡調査したところ、睡眠時間6時間未満の人は7時間以上の人に比べて乳がんになる確率が1.67倍も乳がんになる確率が高いという結果に。
出典:あさイチHP「どうすれば返済? コワ~イ睡眠負債」
「認知症」の発症も睡眠負債と関係
睡眠研究の本場、アメリカ・スタンフォード大学研究所長によると、認知症を引き起こす原因のひとつと考えられているアミロイドβ。アミロイドβは毎日脳内に発生します。マウス実験したところ、毎日眠っている間に脳から排出されるアミロイドβが、睡眠時間が足りないと排出しきれないんだとか。
このアミロイドβが蓄積し、「認知症」を引き起こすことがわかってきたとのこと。
これを効果的に除去するには睡眠が大事で、長い睡眠、深い睡眠が必要だといいます。
「がん」や「認知症」のほかにも、「脳卒中」「心筋梗塞」「高血圧症」「うつ病」「肥満」なども睡眠負債と関係しているようです。
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じゃあ何時間眠ればいいの?
睡眠負債がたまることで病気のリスクが高まることがわかりましたが、では何時間眠ると良いのでしょうか。
睡眠研究の第一人者の白川さんによると、基本的には成人は7時間前後。高齢者で7時間。5時間は切らないほうがよいとのこと。子供は8~10時間必要だといいます。
睡眠中、ちょっとした刺激では起きないくらいの睡眠が必要。途中で目が覚めてしまうとか持続しないというのは睡眠の効果的な役割を果たしていないんだとか。
自分は7時間以上寝ているから溜まっていないと思っていても個人差があるので、実は睡眠負債に陥っているかもしれないといいます。
実際に、自分はどのくらい睡眠負債の危険性があるかチェックする方法があるのでチェックしてみましょう。
睡眠負債の危険性リストチェック
AからDまでの4で危険度をはかっていきます。(ここ1ヵ月の睡眠の状態)
A0点 B1点 C2点 D3点
第1問:寝床についてから実際に眠るまでどのくらいの時間がかかりましたか?
A.寝付きはよかった
B.少し時間がかかった
C.かなり時間がかかった
D.非常に時間がかかった(または眠れなかった)
第2問:夜間、睡眠の途中で目が覚めましたか?
A.問題になるほどではなかった
B.少し困ることがあった
C.かなり困った
D.深刻な状態(またはまったく眠れなかった)
第3問:希望する起床時刻より早く目覚めそれ以降眠れないことは?
A.そのようなことはなかった
B.少し早かった
C.かなり早かった
D.非常に早かった(またはまったく眠れなかった)
第4問:夜の眠りや昼寝も合わせて睡眠時間は足りていましたか?
A.十分である
B.少し足りない
C.かなり足りない
D.全く足りない(またはまったく眠れなかった)
第5問:全体的な睡眠の質についてどう感じていますか?
A.満足している
B.少し不満
C.かなり不満
D.非常に不満(または眠れなかった)
第6問:日中の気分はいかがでしたか?
A.いつも通りだった
B.少しめいった
C.かなりめいった
D.非常にめいった
第7問:日中の活動(身体的・精神的)はいかがですか?
A.いつも通り
B.少し低下した
C.かなり低下した
D.非常に低下した
第8問:日中の眠気はありましたか?
A.全くなかった
B.少しあった
C.かなりあった
D.激しかった
睡眠負債チェック
A0点 B1点 C2点 D3点
10点以上 → 危険度 高
6~9点 → 危険度 中
5点以下 → 危険度 低
チェックした結果…
あさイチスタジオでもチェックした結果、10点以上だったのは有働アナと渡辺満里奈さん。
睡眠研究の第一人者の白川さんによると、女性のほうが睡眠時間が短い。女性は家事、育児、仕事、介護などの負担があり自分の時間をコントロールできない特徴があり、睡眠負債がたまりやすいとのこと。
また、日本の場合は特に女性と子どもが一緒に寝るということが多いので睡眠不足になりやすいんだとか。
海外では女性のほうが睡眠時間が長いことが多く、このスタイルは日本特有だといいます。
睡眠負債の返済方法を実践!
チェックリストで点数が高いということは睡眠負債がたまっているので今すぐにでも返済したほうがよい!ということで、チェックリストで12点(危険度高)だった多和田さんが返済方法を試してみることに。1週間でどんな変化があったのでしょうか。
多和田さんは子育てをしながら仕事をしているので睡眠時間がどうしても少なくなってしまうといいます。
就寝23時・起床5時で、工夫の余地はもうないと思っているという多和田さんの部屋の様子を記録したところ・・・
専門家に睡眠カウンセリングしてもらったところ、早めに調整をしておいたほうがよいといわれたその問題とは?
問題① 寝入りが曖昧(新聞やテレビを見ながら寝ている)
問題② 寝ている途中で起きる(部屋の照明をつけたままで真夜中に照明を消そうと起きる)
問題③ 予定より早く目覚める(時間を確認するためにテレビをつける)
6時間睡眠を分析すると、実際は4時間半程度しか眠れていなかったという結果に。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざのような感じになっている。まずは一兎得る形で睡眠をガツっとやるところから始めようというカウンセリング結果になりました。
睡眠研究の第一人者の白川さんは、「こういうことは不眠症の患者さんに多い。逆に言えば、うつらうつらしているので電気をつけていることも忘れて寝てしまうので安定した睡眠ではない」といいます。
最初に自分の睡眠時間を自己分析してもらいましたが申告とはずれがあるというのも大切なポイント。ベッドに入っている時間と実際の睡眠時間は違うとのこと。
睡眠負債を返済する対処法
この場合はどうするのがベストか?「寝入りのメリハリをちゃんとつけましょう」
メラトニン量の変化グラフで説明してくれました。
メラトニンは覚醒をおさえるホルモンで、一般的な人は日中は低い状態。夜高くなって朝方下がるのが自然な状態といいます。
出典:あさイチHP「どうすれば返済? コワ~イ睡眠負債」
ここではスマホの問題が取り上げられました。
光の問題だけではなくて、集中してSNS、メール、動画を見ると脳が興奮して常道的な興奮が起こるため寝付けないといいます。また、もうひとつの問題として、メラトニンの分泌を押さえ込んでしまうということが最近わかってきたんだとか。
メリハリをつけるための方法はすぐ実践できるといいます。
それは、朝、日光に当たること。
光に当たるとメラトニンが抑えられる。この落差が大切で、朝光を浴びると身体のリズムのメリハリもはっきりしてくるんだとか。
朝は10分から15分日光に当たるのがよく、目に入ってくる光の量が大切といいます。
こういったメラトニン量の変化グラフがあるということを意識しながら身体に正直になることが必要です。
改善に取り組んでもらったら驚きの変化が!?
多和田さんに寝る前の過ごし方を改善してもらいました。
工夫その① リビングで新聞を読む(布団の上でやらないことにした)
工夫その② 寝室ではテレビや照明を消す
その結果、夜中に起きることはなく朝までぐっすり睡眠できたようです。
多和田さんも「すっきりとした毎日になった。日中の活動にも変化があり家事の効率がアップした」と嬉しい変化が。
一番の変化は仕事に行く前の時間。これまでは夜布団の中で朝刊を読んでいたのが、朝に朝刊を読む時間が30分できたといいます。
多和田さんは「やっぱり睡眠が大事だと思った。夜眠いのに無理して頑張っていたがさっと寝て元気が回復してからやればいろいろうまくいくと感じた」と言うそのお顔は、実践前よりも明るく生き生きとした感じになっていました。
いつもと同じ行動をしているだけで時間に余裕ができるというのは嬉しいですよね。
睡眠研究の第一人者の白川さんは「5時間切ると危険。6時間まできたのでもう少しずつ増やしていけばいい」とのこと。
他にも、計算テストと握力をテストした結果、改善後はテストの点数が上がり、握力も上がったそうです。
白川さんは、「睡眠をしっかりとればパフォーマンスが上がるし気分がいい。脳は筋肉とも関係しており、脳がちゃんと働かないと筋肉も働かない。段取りもよくなっているから家事の効率がアップした。」といいます。
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まとめ
睡眠を改善するだけで日常生活のパフォーマンス向上などの効果があるというのは驚きでした。
いつも6時間睡眠で普通に生活している方も睡眠負債はたまっているということなので、チェックリストで点数が高かった人はぜひ自分の睡眠時間を見直してみてくださいね。
上手に睡眠負債を返済して、病気になるリスクも減らして行きましょう!
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