11月13日放送のあさイチは、2回シリーズの「性ホルモン」1回目。
「女性ホルモンの減少」がテーマに取り上げられました。
番組前半は、大豆イソフラボンに関する新事実や、ニオイを防ぐトイレでの拭き方について。今まで間違った拭き方をしていた方は必見です!
番組後半は、女性ホルモン減少によって起こるホットフラッシュやめまい、不眠などの更年期症状について、治療法を中心に紹介されました。
11月29日放送の男性ホルモンの減少についてはこちら
【あさイチ】性ホルモン特集2まとめ・男性ホルモンの減少|男性更年期の治療法・うつ病との違い
4月18日放送の性ホルモンと脳との関係についてはこち
あさイチ|性ホルモン特集3まとめ・脳との関係|物忘れ・反抗期
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目次
大豆イソフラボンは3人に2人は効果なし!?
大豆食品には良質なたんぱく質や食物繊維など様々な栄養素が含まれていますが、そのひとつが大豆イソフラボン。
大豆イソフラボンは肌の潤いや骨を強くするという女性ホルモンとよく似た働きをするとされていますが、3人に2人は効果がないことが分かってきたといいます。
つまり日本人女性のおよそ3人に1人しか、そのような働きはしていないとのこと。普段積極的に摂られている方にとっては衝撃的ですね・・・
大豆イソフラボンがエクオールに変わるまで
- 豆類、大豆を食べる
- 大豆イソフラボンが体の中に入る
- 小腸にいくと大豆イソフラボンがダイゼインに分解される
- ダイゼインが大腸にいくとエクオールに変わる
大豆イソフラボンが大腸でエクオールという成分に変わることで、女性ホルモンのような働きをするのですが、多様な腸内細菌が活発に動いている人でないとエクオールは作れません。
自分の体がエクオールをどの程度作れているかは、民間の検査会社が行っている尿検査で調べることができます。
有働アナがこの検査を行ったところ・・・
有働アナは番組スタッフに「納豆を食べて尿検査をしてください」と言われ、納豆を1パック完食。
一晩寝て、起きて朝一番の尿を採り、しっかり封をしてポストに投かん。
これだけで有働アナの体の中で大豆イソフラボンが女性ホルモンのような働きをしているかどうかが分かるといいます。
有働アナの結果は、エクオールを作れる体質ということでスタジオ内は盛り上がっていました!
有働アナが検査した「エクオール検査キット」
エクオールが作れない体質だった場合は・・・
エクオールを作ることができる女性のほうが、閉経後に体脂肪や内臓脂肪の増加を抑えられるなど生活習慣病のリスクが下がることが分かっているそうです。
では、エクオールを作れない人はどうしたらよいのでしょう。
有働アナによると、エクオールのサプリメントを摂るとエクオールとして働いてくれるそうなんです。
ただしエクオールのサプリメントを摂ったとしても、腸内環境を良くしておくというのは大前提のようです。
下着が臭う原因は「尿漏れ」ではない?
更年期になると下着が臭うと悩んでいる女性が増えるようです。原因は尿漏れかと思っている人が多いですが、実は尿がきちんと拭き取れていない場合がほとんどだといいます。
排尿後の正しい拭き方
尿をきちんと拭き取るのに、前から後ろにこすっていませんか?
正解は、トイレットペーパーを適量手に取り、入口にしっかり優しく当てて「下からじっと押し当てる」ことが大切だといいます。
押し当てる時間の目安は5~10秒ほどでOK。
悪臭が起こる原因
女性の尿失禁に詳しい産婦人科医の中田真木さんによると、
女性ホルモンの分泌が減ると尿道周りの粘膜の表面の層が薄くなるため、尿の拭き残しがあるとアンモニアが粘膜に入り込みやすくなるんだとか。
その結果、炎症が起きて悪臭がしてしまうそうなんです。
最後には痛くなったり灼熱間が出てきてしまうということで注意が必要です。
さらに症状を悪化させるのが紙を動かす行為
水分を含んだトイレットペーパーはこすって摩擦を加えると小さなクズができてしまうことがあり、これが尿道や膣(ちつ)の中に入りこんでしまうことがあるんだとか。
そういうことがもとで、何回もトイレに行きたくなる頻尿や、トイレに行きたいのを我慢できなくなる尿意切迫感などを引き起こすのではないかと、われわれ医学者も考えていると中田真木さん。
問題は外のトイレ
駅やオフィスのトイレに備え付けのトイレットペーパーは薄い場合が多く、小さなクズが出やすいため女性にとって優しくない場合が多いようです。
その対処法としておすすめされたのが、
- 温水洗浄式トイレ用の紙を持ち歩く→水分をしっかり吸収するのでぼろぼろになりにくい
- 使わなくなった下着を使う→小さく切って持ち歩けば節約にもなる。ただし流さないこと
洋式トイレの正しい座り方
洋式トイレの座り方もニオイの原因になってしまうことがあるといいます。
足をピタッと閉じたまま排尿すると、尿がまっすぐ落ちずに外陰部にたまってしまうことがあり、それが膣の中に入り込んで炎症を引き起こし、ニオイの原因になるといいます。
尿をまっすぐ出すためには、「大きく股を開いて前傾姿勢」で排尿することが大切なんだとか。
- 股を開く
- 前傾姿勢
先生によると、更年期になると股の皮膚がたるんでくることがあるので、脚を開いて前傾姿勢というのが女性はおしっこをするときに大事ということでした。
洗い方にも問題がある
外陰部の洗い方を間違えてる方が多く、きれいにしようと思って入浴時せっけんやボディーソープで丁寧に洗う方がいますが、それは間違っているといいます。
外陰部は酸性が強く、肛門や尿道に近いですが雑菌がそれで抑えられているとのこと。
ボディーソープやせっけんはアルカリなので、アルカリ性になって菌が増えてしまいおりものが増えてニオイが強くなるそうなんです。
正しい洗い方としては、「シャワーで流すか、専用のソープを使ってください」とのこと。
今まで石けんで洗うのが普通だと思っている方も多かったのではないでしょうか。これがニオイの原因にもなるとは驚きでした。
50以上ある更年期症状
40歳を過ぎると卵巣機能が低下し、女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少していきます。(個人差があります)
その結果、めまいやイライラ、頭痛、不眠、ホットフラッシュ(汗)、ほてりなど女性それぞれに様々な更年期症状が現れます。
更年期症状のある女性を取材
番組では茨城県に住む美歩さん(49歳)を取材しました。
美歩さんは5年ほど前に体の不調を感じ始めました。最初に襲われたのは頭痛とほてり。このころは少し横になると治まる程度だったといいます。
それから2年後、今度は月経の周期が乱れるようになり、さらに毎朝起きるたびにひどいめまいにも襲われるように。
それでも、ほかの女性たちもつらいはずと考え病院へは行こうとせず我慢したのです。
12年前に離婚し、子育てと仕事を優先し自分のことは後回しに。症状は、その後も悪くなる一方でようやく近所の婦人科を受診することにしました。
しかし医師から、あなたの症状はほかの人と比べるとそれほどひどくないので治療はしなくていいと言われたといいます。
頭痛、めまい、ほてり、吐き気生理痛、すべての症状がさらに悪化。毎日ふらふらするようになりましたが我慢し続けたとのこと。
適切な治療を受けられる病院へ
美歩さんは適切な治療を受けられる病院を案内してくれるNPOに電話をかけました。
NPOのスタッフは15分にわたり丁寧に耳を傾けてくれ、栃木県の婦人科を案内してくれました。
電話:03-3351-8001
(ただし火曜日・木曜日の午前10時30分~午後4時30分)
番組では病院まで密着。美歩さんは更年期症状の自己チェックシートでは合計点が基準の51点を上回る65点。
原因がほかにないか調べるため、子宮がんの検査や血圧測定などを行いましたが問題なし。
そして女性ホルモンがどれだけ出ているのかを調べるため血液を採取します。
更年期かどうかを判断する最も大きな指標はFSH。卵胞刺激ホルモンの値です。この値が2桁になると更年期の可能性が高くなるといいます。
脳から出る卵胞刺激ホルモンは卵巣を刺激しエストロゲンの分泌を促しますが、閉経が近づくとエストロゲンの分泌が減るため、脳は卵胞刺激ホルモンをたくさん出してもっとエストロゲンを分泌させようとするのです。
産婦人科医の望月善子さんは、どんな治療を行うか美歩さんの希望を聞きながら決めていきました。
更年期症状 自己チェックシート
先ほどの美歩さんも婦人科で記入したのが、全国の婦人科で使われている更年期のチェックシートです。
あまり悩まずに直感で症状の度合いよって丸をつけ、足し算します。
- 顔がほてる
強10点 中6点 弱3点 なし0点 - 汗をかきやすい
強10点 中6点 弱3点 なし0点 - 腰や手足が冷えやすい
強14点 中9点 弱5点 なし0点 - 息切れ、どうきがする
強12点 中8点 弱4点 なし0点 - 寝つきが悪い、または眠りが浅い
強14点 中9点 弱5点 なし0点 - 怒りやすく、すぐイライラする
強12点 中8点 弱4点 なし0点 - くよくよしたり、憂うつになることがある
強7点 中5点 弱3点 なし0点 - 頭痛、めまい、吐き気がよくある
強7点 中5点 弱3点 なし0点 - 疲れやすい
強7点 中4点 弱2点 なし0点 - 肩こり、頭痛、手足の痛みがある
強7点 中5点 弱3点 なし0点
0~25点:上手に更年期を過ごしています。これまでの生活態度を続けていいでしょう。
26~50点:食事や運動などに注意を払い、生活様式などにも無理をしないようにしましょう。
51~65点:医師の診察を受け、生活指導、カウンセリング、薬物療法を受けた方がいいいでしょう。
66~80点:長期間(半年以上)の計画的な治療が必要でしょう。
81~100点:各科の精密検査を受け、更年期障害のみである場合は、専門医での長期的な対応が必要でしょう。
※あくまでも目安ですので、ひとつでも気になる症状があれば婦人科に相談してください。
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更年期障害の治療法
更年期障害の治療法には、ホルモン補充療法(HRT)と漢方薬による治療があり、ホルモン補充療法と漢方薬を併用することもできるそうです。
症状や体質、ライフスタイルに合わせて、医師と相談して決めてくださいとのことです。
ホルモン補充療法(HRT)
ホルモン補充療法には、のみ薬・はり薬・ぬり薬があり、ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。
今は、はり薬とぬり薬が主流とのこと。皮膚から血液に入って内臓を通らないので負担が少ないとされているからだそうです。
乳がんリスクは?
ホルモン補充療法は以前、乳がんのリスクが上がるといわれていましたが、その後さまざまな研究が行われ、最新の産科婦人科学会のガイドラインでは、乳がんリスクに及ぼす女性ホルモン剤の影響は小さく、世界的な見解としても問題ないとされています。
副作用は?
副作用は、胸が張る・不正出血などがあります。
のみ薬の場合には胃に若干負担がかかるといいます。
はり薬やぬり薬は胃腸を通過しないため、胸の張りや不正出血などはそれが主な副作用とのこと。
ただし、乳がん治療中の人や血栓の既往歴がある人は、ホルモン補充療法を行うことができません。
薬代は?
ひと月にかかる薬代は、約2000円~3000円ぐらいとのこと。保険がきくそうです。
実際に体験した美歩さんは・・・
更年期に悩んでいた先ほどの美歩さんは、はり薬を2日に1回おなかに貼るという治療法を選択して治療を始めたところ、なんと劇的に改善したそうなんです。
女性ホルモン剤のはり薬を始めた2日後に改善し、その8日後には不眠も改善され食欲も出てきたとのこと。
こんなに短期間で良くなるのは嬉しいですよね。
吉野先生によると、この方は早く効果が出たが個人差があるとのこと。ただ、ホットフラッシュ、のぼせ、汗などは1、2週間でぴたっと止まるといいます。
不眠や疲れやすいというのは徐々に効いてくる感じで1、2か月かかることもありますが、わりと早く効くそうです。
漢方薬
漢方薬はホルモン補充療法ができない人はもちろん、冷えの強い人、イライラ・やる気が出ないなど精神的な症状のある人などに効果的だといいます。
一般的に1か月ほどで効果がみられますが、1か月たっても改善されない場合はその薬が合っていない可能性があるので医師に相談してくださいとのこと。
漢方薬も保険の適用範囲で処方されるそうなのでこちらも気になる方は医師に相談してみてください。
最新!膣(ちつ)レーザー治療
番組に寄せられた質問で、「下着がすれて痛い」「性交痛がする」などのお悩みもたくさん届いたそうです。
これは、女性ホルモンの分泌が減少し、粘膜が薄くなることが考えられるといいます。
これを治す最新の治療法が「膣・外陰レーザー療法」というもの。
膣に金属製の機器を入れ炭酸ガスを噴射すると、コラーゲンが生成されて血流がよくなり、粘膜がふっくらと厚みのある状態に戻るんだとか。即効性があり、3日後、4日後には効果が実感できるといいます。
保険適用はなく、現在は1回3万円~8万円で行っている病院が多く、都内でも7、8か所のクリニックでしか行われていないようです。
ちょっと怖い感じがしますが、これができたら若返りも夢じゃなさそうですね!
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まとめ
更年期は女性であればいずれは起こるもの、症状が出てもみんなはもっと辛いしわざわざ病院なんて…と思っていた方は目からウロコな情報だったのではないでしょうか。
症状がある方は、まずは更年期症状自己チェックシートでチェックするところから始めてみましょう。
個人的には有働アナが体験したエクオール検査をしてみたいと思っています
有働アナが検査した「エクオール検査キット」
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