2月26日放送のNHKあさイチ特集は「耳の老化」。
早い人では30代前半から耳の老化が始まるといいますが、あなたの耳は大丈夫ですか?
番組では、聴力をチェックする方法や、放置すると認知症にもつながる「加齢性難聴」、耳が遠くなるのを防ぐ騒音予防法などを紹介。
また、多くの人が実は間違っていた補聴器選びの方法は、あなただけではなく家族の聴力を守るためにも必見です!
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目次
認知症につながる加齢性難聴
これまで認知症の原因は、喫煙、高血圧、糖尿病、うつなど様々な要因が考えられてきました。
最新のアメリカの研究では、45~65歳の難聴(著しい聴力低下)が最も認知症のリスクを高めるという結果が出たのです。
難聴が認知症につながるメカニズムは、
- 耳からの情報が減ると脳の一部が萎縮
- 聴力が低下することで会話がおっくうになる
- 人付き合い、コミュニケーションが減ることによって認知症のリスクが高まる
などと考えられているそうです。
将来認知症のリスクを回避するためにも、今から聴力低下を予防していくことが大切です。
それ加齢性難聴かも?聴力チェック方法
「呼びかけられたのに気づかなかった」「名前や時間を聞き間違えた」などの経験はありませんか?
もしかしたらそれ、耳の老化のサインかもしれません。
年をとって耳が遠くなるという現象は、早い人で30代前半から始まっているといいます。
少しでも心当たりのある方は、ぜひ聴力チェックをすることをおすすめします!
自分の聴力をチェックする方法
番組では、自分の耳が遠くなっているかをチェックする一例として、年齢とともに聞き分けるのが難しくなる言葉が紹介されました。
「たかな→さかな」「しちじ→いちじ」「かとう→さとう」「パック→バッグ」「はくしゅ→あくしゅ」など、聞き間違えが多い人は聴力が低下している可能性があるといいます。
番組では40~60代の50人に聞き取りテストをしたところ、聞き間違える人が続出。全員に聴力検査をしてもらうと、聞き間違いが多い人ほど聴力が低下している傾向が見られました。
- 高菜
- 7時
- 加藤
- パック
- 拍手
- ペンチ
- チヂミ
- ボール
- にしん
- さわら
これらの言葉を聞いて、他の言葉に聞き間違えないかをチェック!
番組を見られなかった方は、ご家族に読み上げてもらったり、耳の老化が心配な方が身近にいたらチェックしてあげましょう。
ちなみに、これらの言葉にはある共通点があります。
聞き間違えしやすい言葉の共通点
聞き分けが難しい言葉の共通点は、頭文字が聞き取りづらいということ。
先ほどの例で出した聞き間違えしやすい言葉は、頭文字が「t・s・k・p・h」なんです。
ローマ字で書いてみると「高菜(takana)」の「t」、「7時(sichiji)」の「s」、「加藤(kato)」の「k」、「パック(pakku)」の「p」、「拍手(hakuchu)」の「h」。
この「t・s・k・p・h」は耳が遠くなると特に聞きづらくなる傾向があり、「takana」を「sakana」に、「sichiji」を「ichiji」などに間違えてしまうとのこと。
では、なぜ年を取るとこのようなことが起きるのでしょうか。
それは、耳の中の「抜け毛」が関係しているというのです。
耳の老化の原因は、耳の抜け毛?
抜け毛と言っても「耳毛」のことではありません。
耳の奥にある「蝸牛(かぎゅう)」というカタツムリのような器官に生えている小さな毛のこと。
この毛はへの字になってびっしり生えており、耳に入ってきた音を感知して脳へ信号を伝達するしてくれますが、この毛が抜けると音が聞こえづらくなってしまいます。
つまり、音を聞くためにはかかせない毛なんです。
この毛は加齢とともに抜けていきますが、長時間大きな音を聞き続けると抜けてしまうんだとか。
こわいのは、「一度抜けると二度と生えてこない」ということ。
さらに、「蝸牛」の毛の抜け方にはパターンがあり、高音を担当する毛から抜けていってしまう傾向があります。
入口付近の毛は高音担当で、奥にいくほど低音。早めに抜けてしまうのが入口付近の毛ですので、お年寄りが高い音が聞こえづらいというのも納得できますね。
先ほどの頭文字「t・s・k・p・h」の音は言葉の中でも非常に高音の部類のため、高い音から聞こえづらくなってしまうということで「t・s・k・p・h」が聞こえなくなってくることが老化のサインになるのです。
では、耳の老化の原因である耳の抜け毛を防ぐにはどうしたらよいのでしょうか。
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騒音を避けて耳の老化予防
「蝸牛」の毛は大きな騒音を聞くほど抜けやすくなるため、聴力を守るためには日常生活の中で騒音を避けることが大切ということで、掃除機をかける音や夫のいびきなど、どんな騒音が危険なのかが紹介されました。
耳に悪影響のある危険な騒音
80dB以上の騒音下に長時間いると聴力低下のリスクが高まりますが、80デシベルとはどのくらいの音量なのか目安はこちらです。
- 家電量販店内 74dB
- 航空機の客室内 77dB
- パチンコ店内 90dB
- ゲームセンター店内 82dB
番組では日常の騒音量も実験されました。
掃除機
82.4dB ゲームセンターと同じくらいの音ですが、耳への影響は時間も関係するため、長時間でなければ耳への負担は大丈夫とのこと。
ピアノ
96.6dB 大切なのは瞬間的な音量ではなくどれだけ続くか。8時間連続で聞かない限り大きな問題はない。
いびき
64dB 一晩聞いても聴力に問題なし。
ヘッドホン・イヤホン
100dB以上 15分連続で聞くと耳に悪い影響がある。知らないうちに危険な音量。この10年でヘッドフォン難聴、イヤホン難聴が増えている。WHOの報告では、世界で11億人(15歳~24歳)が難聴リスクがあるとのこと。
耳を守るためには…
- イヤホン・ヘッドホンは60%×60分。一日に聞く目安は60分以内で音量は60%以下で聞くのが理想的。
- 騒音を聞いたら耳を48時間休ませる。
ライブ用耳栓とは?
音楽のライブ会場では今、耳栓をする若い人たちが増えているといいます。
なぜかというと、スピーカー前などの席があたってしまうと騒音で耳が疲れすぎてしまうから。
番組で取材したロックバンド「キュウソネコカミ」のライブでは、ライブ中に耳栓をつけることが推奨されているんだとか。
ただし、皆さんがしているのは普通の耳栓ではなく「ライブ用耳栓」と呼ばれるもの。
音色を大きく変えずに音量だけ小さくする耳栓ということで、耳を守りながらライブを楽しめるのはいいですね!
アメリカのクラブ・バーでは耳栓の無料配布を義務化しているそうです。
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実は間違っていた?補聴器選びの方法
- ポケット式補聴器
- 耳かけ式補聴器
- 耳穴式補聴器
補聴器にはこのように様々な種類があります。
昔と比べてどんどん小さく目立たなくなり、中にはデコレーションされていておしゃれ感覚につけられる補聴器も!
しかし、補聴器を買ったものの合わなくて使わなくなったという人もいるんだとか。
補聴器は使い始めの3ヵ月が重要
補聴器はメガネとは違い、買ったらすぐ快適に聞こえるようになるというものではありません。
補聴器を購入したあと3ヵ月ほどの間は生活のさまざまなシーンで試してみて、不快に感じた音を補聴器店に相談し、微調整してもらう必要があります。
「補聴器が合わない」と言っている人のほとんどは、買ってからなにも調整をしていないとのこと。
番組で紹介された男性は、補聴器を使い始めたら蛇口から出る水の音、トイレの水を流す音、食器がふれあうカチャカチャという音が気になったそうですが、調整してもらってからは快適に過ごされているようです。
その方の聴力に合わせて補聴器を調整することが大切なんですね。
失敗しにくい補聴器づくりのポイント
耳鼻科を受診
「補聴器相談医(全国に4500人)」がいる耳鼻科が望ましい
お住いの地域にいる補聴器相談医一覧はこちら
日本耳鼻咽喉科学会HP 補聴器相談医名簿
補聴器店を選ぶポイント
「認定補聴器専門店」または「認定補聴器技能者」のいる店
日本補聴器技能者協会HP
補聴器失敗あるある
- インターネットで買う
- プレゼントでもらう
補聴器は使い始めの3ヵ月が大切で、その人に合わせて調整が必要なため、インターネットで購入したりプレゼントされたものを使うのはおすすめできないとのこと。
家族にプレゼントしたい場合は、本人と一緒に買いに行くのがおすすめ。その前に耳鼻科を受診することも忘れないようにしてくださいね。
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さいごに
お肌や体の老化には敏感な方でも、耳の老化まで気にしたことなかった!という方もには、ちょっと耳の痛い特集になったのではないでしょうか。汗
早い人では30代前半から始まるという耳の老化。放っておくと認知症にもつながるとのことなので、今からできる対策はしておきたいですね。
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